国問研戦略コメント

戦略年次報告2020:新型コロナと技術争覇の新常態

2021-02-11
  • twitter
  • Facebook

新型コロナ禍は、国際相互依存をパワーポリティクスの観点から見直す動きを加速させた。サプライチェーン川上でのショックが部素材の供給遅延・停止を招き、最終製品の安定供給が妨げられたことで、デジタル経済の根幹をなすエレクトロニクスや防衛産業基盤の脆弱性が改めて認識された。また、サプライチェーンが外交・政治上の目的のために利用されることも警戒された。更に、新型コロナ危機で注目された監視カメラや生体認証技術などは、国家間の価値や規範の相違を際立たせた。機械学習技術に裏打ちされたこれらの技術は、非/低接触社会を推進するツールとして注目されたが、国内外での反体制派や少数民族の抑圧、および権威主義体制の維持や強化に使われているとの懸念が高まった。新型コロナ禍は、国際的経済相互依存関係に外交・安全保障の論理を埋め込むとともに、価値や規範の次元でも国際関係を揺さぶった。
「戦略年次報告2020」の本章は、2月25-27日に開催される第2回東京グローバル・ダイアログ(TGD2)の次のセッションにもリンクしています。

「技術の地政学」を超えて?   日時: 2/26(金) 11:30-13:00