国際問題ウェビナー ご案内

『国際問題』発行から概ね1か月後を目途に、執筆者によるウェビナーを開催いたします。
特集全体を踏まえた執筆者間の議論をウェビナーで開催することにより、執筆時よりアップデートされた情報を提供でき、 読者の方々にとっても研究の一助・理解の深まりにつなげていただける機会となっております。

イベントの概要

国際問題ウェビナー 「国家建設の行方」を論じる

開催日 : 2022年5月18日(水) 13:00-14:15
申込締切: 2022年5月16日(月)
会場 : オンライン (Zoom)

登壇者
星野俊也・大阪大学 大学院国際公共政策研究科教授(モデレーター)(誰がために国家は建設されるのか)
篠田英朗・東京外国語大学 大学院総合国際学研究院教授(国家建設のオーナーシップの課題と国際的な立憲主義の停滞)
上杉勇司・早稲田大学 国際学術院国際教養学部教授(国連による紛争後の国家建設支援 国連平和維持活動(PKO)の過去・現在・未来)
山尾 大・九州大学 大学院比較社会文化研究院准教授(米国の軍事介入とイラク国家建設の蹉跌)
東 大作・上智大学グローバル教育センター教授(アメリカはなぜ失敗したのか アフガニスタンのケースから)
西海洋志・聖学院大学 政治経済学部政治経済学科准教授(国家建設と保護する責任の未来 主権構築(sovereignty-building)という方途?)

5月の『国際問題』ウェビナーでは、「国家建設の行方」をテーマとする『国際問題』誌2022年4月号の著者が、それぞれの考察を踏まえて、執筆時以降の最新の動きや他の執筆者の分析との関連を含めて議論し、特集テーマをさらに深く掘り下げます。同号の主な論点は以下のとおりです。
冷戦終焉後から21世紀の初頭に国家建設の波が広がったが、アフガニスタンやイラクでは混乱が続いている。国家建設の中に人造りの強化を組み込むことが重要であり、誰がために国家は建設されるのか、という問いを忘れてはならない。自由民主主義を基盤とした国家建設活動の成否は、価値規範や軍事力の整備において、「オーナーシップ」をどこまで確立できるかにかかっている。国連平和維持活動(PKO)については、過去の成功例と失敗例、現在の事例が検討され、国連による国家建設支援の未来への展望が示される。イラクの国家建設から得られる教訓は、国家機構を解体した状態で権力を分散させる民主化を進めながら、安定した体制の国家を再建することは非常に困難という点である。アフガニスタンにおける失敗の要因は、国連の役割や包摂性の観点から論じられ、その教訓、今後の課題や日本の役割が議論される。保護する責任(R2P)に基づく「責任ある主権」の構築は、平和構築における「正当性」の欠損を補填し、平和形成における共通目標ないし指針を示しうる。
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