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ドイツの対中政策―ポスト・メルケル時代へ向けて
- 2021-03-19
- 板橋拓己(成蹊大学教授)
21世紀の欧州では、混迷をもたらす様々な出来事が続いています。2010年以降のユーロ危機、2014年のロシアによるクリミア併合、イギリスのEU離脱問題、そして2022年以降のロシアによるウクライナ侵略と、それらの問題は互いに連動し、複合的な様相を示しています。その一方で、日本にとって、欧州は、自由民主主義や多国間主義を堅持する重要なパートナーです。2019年2月に発効した日EU経済連携協定と戦略的パートナーシップ協定は、そうした規範の面での強い結びつきを表明するものでした。米国と中国の覇権競争が激化し、「今日のウクライナは明日の東アジアかもしれない」とされる現在、日本と欧州はいかにして協力を進めていくべきでしょうか。当研究所は、欧州情勢に関する内在的理解を深め、今後の日欧関係の進展に活かすべく、内外の有識者を交え、検討と提言を行っております。