国問研戦略コメント

戦略年次報告2020:米中対立の激化と国際秩序の不安定化

2021-02-10
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米中関係の緊張は今や世界情勢を語る上での前提となった。米国の政策関係者の間では中国に対する厳しい見方が超党派で共有されており、2021年1月に発足するバイデン政権でも米中の対立が短期的に解消される気配はない。今日の米中対立の激化は偶発的な現象でも、一時的な現象でもない。近年の中国の急速な経済・軍事・技術力の発展と、これに伴って一層強権的・高圧的となってきた内外政策に対し、米国は対抗策を加速化させており、両国の政治の構造的制約も加わって、地政学的かつ構造的な対立となっている。日本を含む各国は、二つの大国である米国と中国が対立し国際秩序が揺らぐ厳しい国際環境の中で、外交政策を展開することを迫られている。
「戦略年次報告2020」の本章は、2月25-27日に開催される第2回東京グローバル・ダイアログ(TGD2)の次のセッションにもリンクしています。

オープニング全体会合:米中関係   日時: 2/26(金) 9:00-11:00